藤井厳喜氏が語るカルロス・ゴーンCEO逮捕の裏側

2018年11月21日(水)の虎ノ門ニュースからです。コメンテーターは藤井厳喜氏と井上和彦氏です。

※文字起こしは不正確である可能性があります。


居島一平 産経新聞の記事の概要をお伝えします。日産自動車代表取締役会長のカルロス・ゴーン容疑者が金融商品取引法違反容疑で逮捕された事件で、証券取引等監視委員会が数年前ゴーン容疑者の指示と見られる会社資金を使った不正な投資について、同社側に指摘していたことが、20日関係者への取材でわかりました。同社側はゴーン容疑者に再三是正を求めたということですが、拒否されたと見られます。東京地検特捜部はゴーン容疑者が数年前から不正を認識していた可能性があると見て、調べているということです。

藤井厳喜 これは悪いことやったから当然なんだけど、文脈ってことをね、考えてみたいんですよ。一つは僕が言いたいのは、今、表に出てませんけども私が前から言ってきたですね、アメリカがFATCAといった法律を通しました。これに基づいて各国の税務情報の交換をやってるんですよね。それから、OECDが、これも共通枠組みでですね、各国同士で脱税できないように情報交換やってるんです。多分ね、こういうのが役立ったんじゃないのかなと思うんです。

それからもう一つはね、この影の主役は僕はアメリカじゃないかと。トランプ政権じゃないかとにらんでいるんですが。これは謀略説ですよ。私の好きな。

ていうのはね、日産自動車ね、今年の2月ですけどね、チャイナの東風汽車集団、こことね、EVなんかの電気自動車に向けて1兆円投資をすると、そしてもってチャイナ市場にすごく入れ込んでですね、2022年までに40車種以上投入してですね。今、中国共産党政権はすごく電気自動車で世界のイニシアチブを取ろうと。今までのエンジン自動車ダメなんでね。

それに一気に乗っていこうという動きなんですよ。全体の一割をEVにするとかね。10月になってもね、ゴーンさん、発表したりしてる。

で、こういう事に対してね、非常にアメリカが反発したのじゃないのかなと思います。アメリカもある意味でね、今チャイナで売れている車、二番目には現地で作っているGMなんでね、ある意味人質を取られている部分もあるんですよ。まぁ、1がフォルクスワーゲン、2がGMなんですけどね。こんなにチャイナに今、アメリカはどっちかといえば、チャイナに投資している企業も引き上げて戻ってこいよと言っている時に、将来の自動車市場チャイナにあるみたいなね、しかもその政府の方針に従って行こうと、しかもこれ自動車やりますとね、どういうことかというとね、進んでいろんなテクノロジーがね、軍事的にも大事な技術がどんどん向こうに移転されちゃうんですよ。実際上ね。それでいいのかということが僕は一つあったんじゃないかと。

だって、安倍さんとトランプさんは9月26日に約束して、要するに対中包囲網を作っていくということで言ったわけでしょ。それでもって市場経済の原理に反するような行動をとっているところとは戦うんだということを言ったわけで、これ1にチャイナですけどね、そこに協力する体制というのは、これはいかにもね、いかがなものかと。

で、特捜が動いたってことはね、これは非常に政治的な高いレベルの判断から動いていると私は思います。それからね、今アメリカ・フランス関係がよろしくない。っていうのは、この間マクロン大統領がね、NATOなんかやめて欧州軍作るぞ、なんて言ったでしょ。そういったこともあってね、それからこのルノーってのは国策会社なんですよ。国が株主なんですよ。国が最大の株主の一つですからね。どうもね、これだけ事件が起きたんだけど、カルロス・ゴーンさんはルノーのトップでもあるんだけど、フランス政府の方はね、カルロス・ゴーンを罷免しないみたいですね。罷免したくない。だから今とりあえずですね、No2のボレロさんというCOOの人ですね、を暫定トップにして、ゴーンさんのCEO解任は見送ったと。だからマクロン政権ともいいんでしょう、ゴーンさんは。

そういう米仏関係の対立もあると。それから実はね、これは日産やられましたけどね、トヨタとかホンダに対するアメリカからの警告ではないかという風にも考えられます。両者ともですね、同じ様な電気自動車重視とか、チャイナへの一千億円のね、トヨタなんかは投資をさらにやるなんて言ってますんで、これは基幹産業であるのと同時にね、軍事産業というニュアンスが非常に強いですよ。自動車は。ハイテクはね。

自動運転なんて技術を軍事にすぐ応用できることですからね、ハイテクのね、ですからね、そういったことを日本はやっていいのかという警告の意味も含まれているんじゃないのかと。ま、これは謀略論好きな藤井の憶測でございますけれども、そういう見方を私はしています。

居島一平 非常に興味深い広がりがね、見えますけども井上さんいかがですか?

井上和彦 ゴーン!って感じでしたね。話聞いてる時にね。

居島一平 直球ですね(笑)。

井上和彦 いや、本当に藤井さんのご指摘の通りなんですよね。僕も最初にこのニュースを聞いた時に、ものすごい金額?50億円だとか桁が違うじゃないですか。そんな金額のことで動いたって相当前から動いていたであろうし、もう一つはやっぱり近年の米仏の関係のぎくしゃく感というのは、何らかの影響はあるんだろうなと思うんですよ。

続きは動画でごらんください↓

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