池田信夫氏が解説する米国民主党の狂ったエネルギープラン

アゴラチャンネルの【Vlog】社会主義が帰ってきたから文字起こしです。

※文字起こしは不正確であることがあります。


アメリカではグリーン・ニューディールという決議案が下院で論議されていて、いろいろ話題を呼んでいます。これは日本でいうと、野党が出している原発ゼロ法案みたいなものなんですけど、それをもっと極端にしたものでですね、10年以内に再生可能エネルギー100%にすると。

つまり火力も原子力もゼロにするという法案というか決議案なんですね。これは法的拘束力は無いんだけれども、10年以内に火力も原子力も全部無くすということは、これはどこの国でも不可能なことなわけなんですけども、そういう事をアメリカの下院の民主党の議員グループがですね、決議案を出そうとしているんですよね。

で、この先頭に立っているのが、オカシオ・コルテスという、去年当選したばっかりの新人議員。まだ29歳なんですね。

で、彼女が今や民主党のスターになっちゃって、彼女は自分で民主社会主義者だって言ってるんですね。2016年の大統領選挙の時に話題になったバーニー・サンダースっていうね、彼も民主社会主義者だと自分で言ってるわけですけれども、その支持グループの中の若手がこのオカシオ・コルテスなんですね。もういまや世界的な有名人になってですね、で、彼女を中心とするグループが再エネ100%だとか、もう一つは、この決議案のもう一つの柱はですね、「貧困の除去」というのを掲げているんですね。

で、その中で大きな柱になっているのがベーシックインカムを実施すると。これは要するに、最低保障を全ての国民に保障しようという制度なわけですけれども、どれくらい保障するかにもよると思いますけれども、例えば、1人、日本でいうと、年間100万円保障するとするとですね、その1億2000万倍必要になる。つまり100兆円くらいの予算が必要になる。アメリカの場合は大体300兆円くらい必要になる。連邦政府の一般予算が全部ふっとぶくらいのコストがかかるわけですね。

再エネ100%ってのもそれ以上かかるわけで、財源ってのはほとんど考えてないわけですね。財源どうするんだって言われたら、彼女は、所得税を最高税率70%にするんだと言ってみたかと思うと、お札は、ドルはいくらでも刷ればいいんだという風な事を言ってみたり、もう経済政策としても支離滅裂なわけですけれども、でもね、大事なことはこれが非常に若者にウケてるってことですよ。

若者っていうのは、社会主義って知らないですからね。オカシオ・コルテスが生まれた年ってのは冷戦が終わった年ですから。つまりアメリカは貧富の格差が非常に激しくなっていますから、そういう国では社会主義っていう言葉に対するアレルギーが無いんですね。

↓続きは動画で御覧ください。

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