山岡鉄秀氏「日本の産業構造が先進国のものではなくなってきている」

TSJ(THE STANDARD JOURNAL)の日本はすでに「先進国」ではない。この産業構造のままでは未来はない。から文字起こしです。


(前略)

(山岡鉄秀) もちろん、この番組の目的はまず分析していく。ずーっと、こう分析していって、そこから今度、対策を立てていく。これやんなきゃいけないんですよ。これまた日本人あんまりやらないでしょ。

(和田憲治) 僕はね、欧米並みに若いやつが夢を持って、30歳とかで1000万給料とれる会社がね、バンバン出なきゃいけないって思うんですよ。欧米ではそんな会社いっぱいあるわけですから。それが今ね、500万だとか・・。

(略)

(山岡鉄秀) これは冷泉(彰彦)さんという方、アメリカにいらっしゃる方なんですけども、メルマガで指摘されてますけれども、日本の産業構造自体が先進国のものじゃなくなってきてる。

(和田憲治) そのとおりですね。下請けになっちゃってる。ファーウェイの下請け、アップルの下請け。

(山岡鉄秀) 部品を提供するっていう。部品ももちろん高度なもの作っているから、それがなかったら動かないんだみたいな事を言うけど・・

(和田憲治) 言う人いますね。なんか、もうアップルだってね、日本の製品がなかったら動かないんだから、って言うけれども、いやいや、アホかと。下請けだぞと。

(山岡鉄秀) やっぱり価格だとかね、数、どれくらい作るかとかということも、それは全部メーカーの方が決めちゃうわけだから。やっぱり下請けは下請けなんですよ。確かかつて世界を席捲した日本のメーカーがね、いつの間にか下請けになって、それも中国の下請けになっててね。

(和田憲治) いやー、ちょっとびびりますよね。

(山岡鉄秀) それで、しかも今どんどん吸収されちゃって、中国が2025年までには全部自分たちでできるようにしちゃおうっていう腹でやっているわけですね。

(和田憲治) 僕がサムスンの携帯について、「あれすごいよ、いいもの作ってるよ」という話したら、「部品は日本製だぞ」という風な書き込み結構あったんですよ。いやいやいや、最終プロダクトが一番稼げるわけで、そこのブランドで世界に広がっているわけだし、そこからの下請けで叩かれるわけだから、値段とかね、足元見られちゃうわけだから、最終プロダクトを日本が作れないことに問題があるよって話をしてるんだけれども、向こう側のプロパガンダにはまって、部品は日本だから安心だみたいな。

(山岡鉄秀) そういう部分もあっていいけど、それしかない、メインがそれ(※下請け)と観光。インバウンドね。それは先進国としてはね、貧弱すぎるってことをこの方は指摘しているわけなんですけれども、面白いなと思うのが、インバウンド、日本に入ってくるわけでしょ、そのときにね、外人向けのリゾートっていうのはすごい高いところがある。1泊2食で4万とか5万とかあると。ところが日本人向けはね、7千円とかそういう状況のままなんですね。だからリッチな外国人に来てもらってね、お金使ってもらってね、日本人はその辺でつましくやってますみたいな感じになっちゃってる。

(和田憲治) それまさにその通りですよ。僕、正月明けにニセコ、スキーに行ってきたんですけど(略)、ニセコに行ったら、外人が7割ですよ。3割しか日本人いないですよ。で、物価も高い。晩飯も5千円、1人。めっちゃ高いすよ。でも外人、平気で払ってるんですよね。外人って日本に来るまでのコストも払ってるじゃないですか。東京に来てから北海道に来てるか、直接北海道に来てるかわからないですけど、こんなにこの値段で払えるんだと。

僕は来て、めちゃ高かったから、二度と来るかと思いましたよ。確かに雪質もいいし、いいとこだなとも思ったけど、高すぎるよと。

(山岡鉄秀) オーストラリア人がいっぱいいませんでした?

(和田憲治) いた。いるんですよ。多分オージーだなと。中国人もいるんすよ。日本人は3割で、2割が中国人で、あとは白人。インド系も1割くらいいた、インドなのかわからないですけど、インド系みたいな雰囲気の人がね。

だから、ここまでのお金を払える人たちがこんなにいるんだっていうのは、非常に、日本人がいないと。日本で一番雪がいいのはそこだってわかってるわけですから、そこをね、外人に取られちゃってるんじゃんと。

(山岡鉄秀) ある意味ね、それ(※インバウンド観光地)しかない、それしか残ってない、それがあってよかったね、みたいな世界なわけですよ。これがもし、観光資源もなかったら、もう本当に何もなくなるところだった。でも最後、そういった日本が得意とした先端産業とか、そういったところで結局、気がついたら車しかないよねみたいな。車の次を作らなかったよねとか。それからオペレーションソフト、OSだとか、プラットフォームになるようなもの作らなかったよねと、まぁ色んな妨害があったかもしれないけど。次を作れなかった。ネクストを作れなかった。アメリカは作ったわけです。日本は作れなかった。で、ガタガタっと産業構造が気がついたら、なんとなくイタリアとかギリシャみたいな・・。

このままで行くとですね、中国は中国だけでやろうとしてる、アメリカサイドもシリコンバレーとかですね、向こうで自分たち独自で規格を作って、第四次産業革命を制していこうとする。その時にね、設計レベルに入っていけなかったら、設計レベルというのは、彼らがブラックボックスにして、部品は、ここは開示するから、作ってみたいな。まさに下請けですよ。

↓続きは動画で御覧ください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする