石原慎太郎都知事時代の発言、歴史教育について子どもたちに考えさせよう

平成23年(2011年)9月2日の石原慎太郎元都知事の定例会見より文字起こしです。

※文字起こしは不正確な可能性があります。


歴史ってものは、なんていうか、どう捉えるかっていうことなんですよね。

それを最初からね、つまりその人間の歴史ってのは、長い長い歴史、いろんな内容を持っているけれども、ある意味では戦争一つとってみても、戦争の連続だったわけですよ。

戦争がいいっていう人はたくさんいない、そんなにいないと思うけど、戦争に対する史観ってものはね、私はやっぱり最初から悪と決めつけない、日本がやってきた幾つかの戦争をね、「戦争が悪」だから日本の歴史は間違ったというのは、決めつけ方は絶対に私は反対です。許せないと思っている。

僕はシンガポールに行ってね、面白かったのは、あれはね、ほとんど中国人、シナ人の作った国家でね、多いんだけども、彼らのね、割と高級な女子大学かな、行ったらね、米中接近でね、そっくりさんのね、毛沢東とキッシンジャーかな、ニクソンかな、よく似た役者を使って、米中接近、国交回復のドラマやってるんですよ。それでね、別にそれに注釈しない。どう考えるかってことを逆に子供達に言わせるわけね。だから日本が行った戦争一つにしてもね、戦犯がどうのこうのそんなくくりかたじゃなくてね、やっぱりその大きな視点、小さな視点もあるでしょうけど、子どもたち自身に考えさせることをね、やっぱり習慣づけないとね、頭からね・・、だっておかしいじゃないですか?世界中でさ、日本に爆弾・原爆落としたのはアメリカだけだよ。世界中で原爆で被爆したのは日本人だけだよ。広島の原爆碑に行くと、「過ちは繰り返しません」って書いてあるの。繰り返しませんって主語があるでしょ。私達ってことじゃないですか。「繰り返させません」ってのが当然じゃないの?僕はそう思うけどね。

だからオッペンハイマーなんか自伝読むとね、伝記読むとね、あれは原爆を作った人だけども、それでものすごい自責の念でね、水爆作る時に協力拒否するんですよ。結局マッカーシーなんかにね、非弁委員会に引っかかってアカだなんて言われたんだけど、結局ケネディが復権させるんだけど、そういう事実ってものをどう捉えるかってことをね、くくり方じゃなしにね、子どもたちの目で判断させたいし、だから私は別になにも戦争を犯すつもりはないけど、私は会った限りで、最初のエジプトの大統領ナセルとそれからインドネシアの大統領のスカルノは同じことを言いました。

「石原さん、我々が独立出来たのは日本のおかげだ」と。「日本のおかげで我々は第三次世界大戦を戦った」と。「三次世界対戦ったらなんですか?」って聞いたら「独立戦争ですよ」。トルコのケマル・パシャと同じこと言ってるじゃないですか。彼はやっぱり日本がロシアに勝った。あれでロシアの軛断ってね、トルコってのはロシアから独立するんだから。そういうものを含めてね、子どもたち自身に考えさせたらいいんでね。

それでこの頃の大学生なんて65年前に日本が戦争やったの知らないんだからな。坂井三郎さんってさ、ゼロ戦のパイロットの話を記者クラブで聞いたらね、それで知り合いになったんだけど、後で噂を聞いたらあの人が中央線の下りに午前の10時半頃乗ってたら、前に座っている大学生がね、話しているのを黙って聞いてたらね、そのうち「お前知ってるか?50年前な、日本とアメリカは戦争したんだよ」ったら、「うそー!?」「マジだよ」「どっち勝ったの?」ったって言うんだよ。坂井さんがいたたまれなくて場所は確か吉祥寺だったと思いますけどって言ってたけれども、駅で降りてね、ホームの隅っこ行って立て続けにタバコを吸ったって。

そりゃ分かるよね、あの人の立場から言ったら。ですからね、価値判断の前にこういう事あったってことを教えたいし、それで世界が変わったって事を教えたらいいんですよ。

(後略)

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