あのマッキンゼーは独裁国家に知恵をつけている!?

奥山真司の地政学・リアリズム「アメリカ通信」のNYタイムズが暴いた!これマジ?中国、世界戦略のブレーンはマッキンゼーだった!?から文字起こしです。

※文字起こしは不正確であることがあります。


(奥山真司) これは大スクープです。

(和田憲治) 「銭ゲバ!マッキンゼーが独裁者を助けていた」。(※元記事はHow McKinsey Has Helped Raise the Stature of Authoritarian Governmentsだと思われる)

(奥山真司) あのマッキンゼー・アンド・カンパニー。コンサルタント会社ですかね、これは。

(和田憲治) 大前研一さん、それから勝間和代さん等、結構有名な人が出ています。このマッキンゼー。アメリカのコンサルティング会社で、一番有名なコンサルティング会社の一つですよ。

(奥山真司) これがですね、12月15日のNYタイムズでスッパ抜きがありました。これはすごいです。マッキンゼーが、これどういう描写から始まるかというとですね、本邦初のニュースだと思うんですよ、これ、外の独裁者の腐敗につけこむコンサルティング会社だっていうスッパ抜き記事でございます。

(和田憲治) これはフロント企業みたいなもんですよ(笑)

(奥山真司) これ、よく出したなと思いますね、逆に。

(和田憲治) 独裁国家につけ込んで、金を稼いで、民衆の民主主義をないがしろにして、独裁者に金をドンドンドンドンまわして、それでドンドン民衆からは金を搾り取ってとか、そういう事をやってる事なんですね。

(奥山真司) それとか、これはウクライナの場合もそうなんですけど、そういう怪しい政権があるんですけど、お金をくれるんだったらじゃあアドバイスをしますよと、アドバイスをする。で、その時にコンサルタントが入っていって、「アメリカにウケがいいのは包括的な経済政策だから、そういうエコノミックプランっての持ってるといいから、それを作る手伝いをしますよ」って言って、彼らが一緒になって書いてやって、で、それにやると西側が「エコノミックプラン出してきた、こいつはすげー」って事になってお金が入ってくるという。そういうのを手助けしてるという。色々知恵をつけてる事をやってる。

(和田憲治) 知恵をつけてるけど、結局は自分の会社は儲かるけど、その現地の人間がかなり不幸になることをやりまくってる。

(奥山真司) やりまくってるということですね、はい。今回記事の一番始めに出てるのが、ウイグル人収容所。今すごい話題になってる、あの100万人いるんじゃないかと言われている。あの収容所の側に保養所みたいのを作って、そこで中国の共産党の幹部の人たちをパーティを開く予定だったと。保養所があるということで中止になったらしいんですけど、あの辺で開発計画を中国共産党と一緒にやりましょうという事で、パーティをやるって事が中止になりましたよという話ですね。

(和田憲治) 要するに、簡単に言うと、一帯一路を手引きしてるのもマッキンゼーだということですか?

(奥山真司) そういうことですね。例をいくつか出してるんですけど、相当長い記事なんですよね。そのうちの一つが中国だったんです。ウクライナが一つ、ロシアが一つ、それと今回のこの中国のやつ。

(和田憲治) 独裁国家ばっかりじゃない?(笑)

(奥山真司) そこに人員を送り込んでるんですね。そういう話をしてるわけです。中国の話をちょっとしましょうかという事ですね。マッキンゼー、何が好きかというと一帯一路が大好きです。むしろ彼らが焚き付けてたんじゃないか、色んなレポート出してたんですよ。

(和田憲治) 一帯一路も計画したの彼らじゃないか。

(奥山真司) 彼らは助けてるはずです。やってるかどうかわかんないですよ。例えばですね、マレーシアのナジブ政権、今、マハティールですけど。(ナジブ政権は)前の親中政権。あそこに、何と、北京の鉄道いいぞと。北京の鉄道ひいちゃえ、ひいちゃえと。で、もし北京の鉄道が敷かれたら、マレーシアのGDPが1.5%もアップする、すごいじゃないかって言ったら、これをナジブ首相が、当時、1.5%聞きつけて「1.5%」「1.5%」って色んなところで。

(和田憲治) そのレポート作ったのがマッキンゼー。要は日本の新幹線を売りつけに東南アジア色々行っているけれども、中国側の方が色々言ってきてひっくり返されてるのも、結構マッキンゼーが絡んでる可能性が高いということですね。

(奥山真司) そうです。今回ね、マハティールがひっくり返したわけじゃないですか。中国の、やばいからということで、鉄道止めるって言ったんですけど、前のナジブさんの時にですね、「中国からとにかく金を目一杯借りろ」とアドバイスしてたらしいですよ。

(和田憲治) 借金漬けにしろと。

(奥山真司) だからアドバイスがいいのかどうかってのがね、別ですけど、かなり政商的なことをやってるってのは、マッキンゼー側にNYタイムズももちろんインタビューしてるんですけど、「うちらは、我々のバリューをやってますから。政治的には絶対絡みません」って言うらしいんですけど、明らかに政治的にやってんじゃないかっていう。政治的な動きをやってんじゃないかという。

(和田憲治) 昔のマハティールさんが首相だった時には、大前研一さんはアドバイザーだったはずですけどね。

(奥山真司) お~。

(和田憲治) だからその流れがあったんじゃないですか。

(奥山真司) あるんでしょうね。関係はあると思います。

(和田憲治) ただ、今は中国側になびいたマッキンゼーの人が来て。当時もどうだったかわかんないですけどね。大前研一さんの世界観って結構あっち側でもあるっていうのはありますんでね。

(奥山真司) 1995年から中国と関係がありましてですね、現在中国のトップ20社ってあるじゃないですか。トップの20社があるんですけど、そのうちの9社がマッキンゼーのクライアントだそうです。入れてるんですよ。どんだけ入ってるかはわかんないですけど、20社のうち9社ってすごくないですか?

(和田憲治) すごい。半分じゃん。

(奥山真司) ドミニク・バードン(Dominic Barton)という方がとにかく中国に対して今回、マネージング・ディレクターという役割の人らしいんですよ、ドミニク・バードン、検索していただければ色々出てくると思うんですけど、とにかくこの一帯一路を、中国のメディアの記事をやたらと引用して、だから中国側ですよ。中国側のメディアの記事を引用しまくってプレゼンしまくったということらしいです。そういうことやってたというのがスッパ抜かれてます。現在は、このマッキンゼーなんですけど、中国国内の350社にアドバイスをしてると。で、この一番のすごいのは、これNYタイムズが恨みを持ってる、個人的に恨みを持ってるやつだと思うんですけど、温家宝の資金スキャンダル、汚職スキャンダルを暴いたのがNYタイムズじゃないですか。NYタイムズ、あれのおかげで出禁になっちゃっということ。

(和田憲治) 平民宰相と言われて、庶民から、だった温家宝の財産が3000億円だったっていう(笑)

(奥山真司) 全然庶民じゃない(笑)(略)ところがこの温家宝と実は一番関係してたのがマッキンゼーらしくてですね。マッキンゼー、ハーバード大学出身のある中国人男性を一回雇い入れてですよ、1年間だけ。どうやら温家宝がこれから首相というかトップになるぞという直前くらいに雇ってる。その人はなんと温家宝の娘婿だそうです。これがハーバード・ビジネス・スクールに留学してたらしいんですよ。その人を一回マッキンゼーに入れてるんですね。

(和田憲治) なるほどね。

(奥山真司) その後にマッキンゼーどんどん入っていって、温家宝か何かがやっていた、管理していた保険業か何かの方にかなり入り込んで、相当濡れ手に粟ということをやったそうですね。

↓続きは動画で御覧ください。

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