虎ノ門ニューススペシャル、ウイグル問題について

2018年12月12日(水)の虎ノ門ニュースから文字起こしです。

※文字起こしは不正確であることがあります。


(居島一平) 昨日、触れそびれた話題といえばウイグルの話ですよね。ウイグル民族、10人に1人が収容所入りだっていう。

(百田尚樹) すごいね。

(居島一平) 100万人でしたっけ?

(大高未貴) 100万人から300万人。数字はわかんないですけどね。

(ケント・ギルバート) これ国際社会がなんでもっと騒がないんでしょうか。

(大高未貴) アメリカのね、副大統領もちゃんと指摘したんですけれども。

(百田尚樹) ただよく言われてるのは、アメリカはいわゆるイスラムがあまり好きじゃないですよね。ウイグルってイスラム・・

(有本香) それはもう既にちょっと時代変わったんですよ。10年前にね、ちょうど来年2019年ですね。来年で10周年になるんですけど、2009年の7月5日にウルムチ事件という大弾圧事件が起きてから10周年なるんですよね。あの当時ちょうどアメリカに取材に行った時にその事件が起きてですね、その時にラビア・カーディルだとかアメリカに亡命してたウイグル人に取材したんですけど、その時やっぱり当時のアメリカのメディアはですね、要するにそのイスラム教であるし、ダライ・ラマのような、チベットのような象徴的な、カリスマなリーダーがいないということで、ウイグル人かわいそうだねっていう、なんかこう非常にちょっと冷淡な記事が載ってたんです。ただ今は、今の政権はすごくウイグル問題には熱心です。トランプさん自身はクリスチャンだけれども、お身内はユダヤ教だったりするじゃないですか。それと副大統領のペンスさんは、キリスト教のかなり保守的な人ですけども、やっぱりこの人たちが言ってるのは「信教の自由というのは絶対に侵してはならない」と言っているわけですよ。ですからイスラム教であってもね・・

(ケント・ギルバート) 何宗教だってわけではなくて、宗教自体の信教の自由を守れないといけないんですよ。そこがアメリカの基本的な姿勢。

(有本香) 随分変わりましたよ、だから。

(ケント・ギルバート) ユーゴスラビアがばらばらになった時だって、あれはイスラム教のためにアメリカが戦ってやったでしょ?迫害されている人たちのためだから。

(百田尚樹) 本当は世界中が怒らなあかんのにね。だってあれは、今、中国共産党がウイグルでやってる事っていうのは、かつて80年前、90年前にナチスドイツがユダヤ人に対して、いわゆる絶滅政策をやった。あれと同じことやからね。全く同じことやってるからね。だからこに対して世界が割合冷淡に見てるっていうのは・・

(ケント・ギルバート) 国連はどうしてるのよっていう感じですよね。

(百田尚樹) 国連は中国に乗っ取られていますからね、今は。中国と韓国に主要クラスが、みな中国と韓国が送り込んでしまったでしょ。

(ケント・ギルバート) だからね、それじゃやっぱり国連が駄目だってなっちゃうんですよね。

(竹田恒泰) 中国としたら何があっても手放さないという、多分あるんだと思うんですよ。もしウイグル・チベットが独立したら国家完全に四分五裂しちゃいますもんね。何があっても叩き潰す。

(大高未貴) 一帯一路の起点なので、絶対に外せないという。

(百田尚樹) あともう一つあるんですよ。僕はよく知らないんですけど、ウイグルのあの新疆地区は、地下資源がすっごい豊富なんでしょ?

(有本香) 実はウイグルも、チベットもなんですよ。新疆ウイグル自治区というのは、かつては、中国大陸のサウジアラビアって言われたくらい原油地帯なんですね。で、中国自体がどんどん石油の消費量が増えてる中でも、だいたい3割くらいは新疆ウイグル自治区の原油を使っている。さらに天然ガスも出るんですけど、それだけじゃなくてウイグルの地域の後ろ側ってのはカザフとか中央アジアの国々が控えてるじゃないですか。これ民族的に一緒なんですけど、ほぼ、でもカザフからも大量に石油や天然ガスを買っていて、そのパイプラインは全部あそこを通ってくるんですよ。あそこ取られちゃうっていうのは、中国にとっては死活問題なんですね。

(ケント・ギルバート) でもさ、僕はちょっとわかんないんですけど、領土は返さないけれどもなんで100万人もの人たちを収容所に入れないといけないの?

(大高未貴) ウイグル民族を本当にジェノサイド・・。滅亡させる。もう着々とやってたんですよ、40何年前から。でも、この5年間でチベットを弾圧していた、陳全国でしたっけ?非常に残虐な指導者がその手腕を習近平に買われて、ウイグルに赴任して、でもう一気に弾圧というか・・

(百田尚樹) 弾圧というかアレやね、結局、繰り返すけどナチスドイツがかつてユダヤ人を絶滅させようとした、もうおんなじ事やってるよね。地球上からウイグルという民族を根絶やしにするという。だからまず、民族というのは定義が難しいけど、固有の文化を持って、固有の言語を持って、固有の伝統を持ってますよね。実際に生物学的に滅ぼす以外に、まず言語を潰す。そして文化を潰す。そして伝統的なもんを全て破壊する。かつてロシアがこれをやりましたね。ソ連が、ソ連邦ができた時に、ソ連中にある少数民族を潰していきましたね。

(ケント・ギルバート) そこにロシア人を全部入植させて、ロシア人がいずれは一番多くなっていく。それチベットでもやっていることなんです。

(百田尚樹) ソ連がかつてやった、少数民族を潰す手は、数千人、1万人、2万人くらいの少数民族があれば、これをバラバラにしちゃうんですよ。強制移住して、300人、500人に分けて、ソ連中に。そうするとね、1万人おるからそうやって共通の言語使ってるけど、300人、500人わけられてソ連中にばらされたら、自分たちの言葉失っちゃうんです。そうやって、言葉、文化失って、それがもう50年経つともうその民族はなくなっちゃうんですよ。

(有本香) 中国、よくね、こういうこと言う人いるんですよね。ウイグル人のエスニック・クレンジングというかね、民族を浄化させようとしてると言うと、それに対する反論で、この半世紀くらいの間にね、ウイグル人の人口は増えてるという事を言う人がいるんですよ。だけど中国全体の人口増加率と比べれば、ウイグル人の増えてる率というのはそれほど多くはないということが一つと、当然その衛生環境や医学の進歩があるわけだから、人口が増えるっていうのはそうおかしいことではないわけですね。だけど中国政府が狙っているのはですね、ウイグル人というのは容貌から何からみんな違っているわけですよ。トルコ系だから。だから漢民族とは明らかに違う特徴を持っているんだけれども、それからイスラム教の信仰に関しても何に関しても、中国政府なりに自分たちは認めてると。こういう理屈があるんです。それどういうことかと言うと、彼らの、中国共産党の管理のもとだったらば、ウイグル人として居てもいいとこういうことなんですよ。でも民族というのはそんなもんじゃない。歴史的に見れば、昨日・今日出てきた中国共産党にね、なんで何百年も、場合によっては千年くらい歴史のあるチベット仏教だとかチベット人の伝統、あるいはウイグル人のこのイスラム教、こういうものが何で彼らの管理のもとに入らなきゃいけないんですかって、こういうことなんですよね。

(百田尚樹) 中国は国内問題だって世界に強弁してますけど、あれは本当はかつて欧米人がやってきた植民地政策と一緒なんですよね。全然違う国の、例えばイギリスとかがインドを取って、これうちの国だと言うたみたいなもんなんですね。だからウイグルっていう国があって、あるいはチベットという国があって、これを勝手に中国共産党はうちの国やからと。お前のところの国ちゃうっちゅうねん。違う国やからね。

↓続きは動画で御覧ください。

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