藤井厳喜氏が解説するアメリカ国境の壁を巡る状況。アメリカでも左翼は・・

2019年1月16日(水)の虎ノ門ニュースから文字起こしです。コメンテーターは藤井厳喜氏、井上和彦氏です。

※文字起こしは不正確であることがあります。


(前略)

(居島一平) 「半数を超える人がトランプ氏に責任があると回答。米政府機関閉鎖で世論調査」というね。続いて深入りまいりましょう。共同通信によりますと、最長記録を更新して23日目に入った、アメリカの連邦政府機関の一部閉鎖について、アメリカの主要メディアは13日、世論調査の結果を発表しました。過半数が責任はトランプ大統領と共和党にあると回答し、メキシコ国境の壁建設にこだわるトランプ氏に否定的な見方を示しました。ワシントン・ポスト紙とABCテレビが8日から11日にかけて行った電話調査では、およそ800人が回答。53%が政府閉鎖の責任がトランプ氏と共和党にあるとし、民主党に非があるとした29%を上回りました。壁建設自体への賛否では、反対が54%と過半数に達しましたが、昨年1月からは9ポイント低下、賛成は8ポイント上昇して42%だったということです、となっております。

(藤井厳喜) これ自体が、なんというかな、たった800人って、ワシントン・ポストとABCテレビが大体反トランプだしね。800人しか調べないで云々と言うこと自体がナンセンスですけど、どういう事が起きているかといいますと1月8日に、トランプ大統領が国民に直接呼びかけると。それはメキシコとの国境の壁の建設、これはどうしても必要なんだということなんです。なんで政府が、一部連邦政府機関が閉鎖されているかというと、この壁建設の予算をつけた予算案を下院が通さない。下院は当然、民主党が多数派になっちゃったので、トランプに壁建設をやらせないと言ってるわけなんですよね。

しかし、変なことで、実は2006年に壁が無いところに少し壁を増設しようと。今ね、アメリカ・メキシコ間では3分の2くらいは壁とかフェンスがあるんですが、3分の1くらい無いんです。しかしその前はもっと無かった。2006年に壁を建設しましょうと言った時は、なんとヒラリー・クリントンさんも、上院議員も、それからオバマさんも民主党のリベラルの人もみんな賛成したんです。

これ犯罪も防ぐし、麻薬の流入も防ぐんでいいことだと。その時は。

だから、トランプがやるから気に食わない。安倍がやるから気に食わないというのとよく似てるんですけどね。

(居島一平) 似てますね。

(藤井厳喜) 憲法改正してもいいけど、安倍だからだめだみたいなね。事実を見ていただきたい。1月8日にトランプさん重要演説を行ったけど何を言ったか。演説の内容ですよ。アメリカでは毎週300人の国民が違法なヘロイン中毒で死んでいると。そのヘロインの90%はメキシコとの国境から、洪水のように米国内に流入してくるものだと。ですから、これ止めなきゃいけないでしょと。(略)今年はベトナム戦争で亡くなった全てのアメリカ兵の数よりも多いアメリカ人が、麻薬のせいで死ぬことになる。これはいわゆるオピオイド中毒というものがあって、鎮痛剤をちゃんとお医者さんに処方箋を書いてもらって飲んでいるうちに、麻薬中毒になっちゃうという恐ろしい話なんですが、それはさておいて、例えばアメリカは今、アフガニスタンから引こうとしてますけれども、アフガニスタンは世界の違法アヘンの80%~90%作っていると言われてますが、これが巡り巡って、例えばニューヨークから持ち込むことは出来ないんですよ。サンフランシスコからも持ち込むことは出来ないんだけど、国境線管理のルーズなメキシコに入ってきちゃって、そこから南の国境から、組織暴力団が持ち込んでる。

組織暴力団というのは、メキシコの組織暴力団であり、アメリカの組織暴力団ですよね。それが持ち込んでいるということだ。ですから、移民税関捜査局の捜査官は過去2年間に、犯罪歴を持つ非合法移民26万6千人も逮捕した。これらの犯罪者が犯した犯罪は、(略)10万件の暴行事件、3万件の性犯罪、4千件の凶悪殺人。つまり1年間に2千人、殺されなくてもいいアメリカ人が、彼らによって殺されていると。

しかもいくつかの市では、サンクチュアリシティと言ってですね、リベラルな市長さんがいる街なんかでは、非合法移民を捕まえても国境線に連れて行って、国外追放しない。そのまま無罪放免しちゃうんですよ。そんなことまでやってる。だから、それをほっといていいんですか?

私達、今、行動を起こさなければさらに数千人のアメリカ人の命が失われることになる。これは人道的な危機だって言ったんです。ところがナンシー・ペロシ下院議長、これは今アメリカの民主党の代表ですが、彼女なんかは「危機は存在しない」と言ってるんですね。そしてもってこれは大統領が捏造した危機だと。

(井上和彦) 今の話を?

(藤井厳喜) そうです。マニュファクチャード・クライシスだと。大統領が捏造した話で、壁を作りたいからそういうことを言ってるんだと言って、ところが、さすがにメインストリームメディアもみんなナンシー・ペロシの話をやってるわけ。マニュファクチャード・クライシスという言葉が一斉にマスコミに出てきて、みんな、民主党の政治家とかコメンテーターとか、メインストリームメディアに出ている人たち言ったわけ。みんな示し合わせてね、この捏造危機って言葉を一緒に使いましょうってどこかで意思を統一したんでしょうね。

ところがですね、さすがにこれだけ事実があるわけですよ。そしたらば、このナンシー・ペロシさんも壁が必要ないとは言えなくなった。で、何と言ったかというと、壁は作るなと。だけどテクノロジカル・ウォール、要するにハイテクを使った壁を作ればいいじゃないかと。ドローン飛ばしたり監視カメラをつけろと。

しかし、そんなものは壁があるから効果があるんで、彼女はそういう組織犯罪がどんどん麻薬や犯罪者を送り込んで来るようなことを防がなきゃけいけないということを、認めざるを得ない。しかし、認めちゃうとトランプさんとの論争で負けたことになるから、テクノロジカル・ウォールなんてわけのわからないことを言ってるわけですよね。

実はトランプさんが、デモンストレーションというか国境線を見に行くと言って、マカランというテキサス州の東部の町にですね、マカラン行ったんですよ。僕、実は年末年始にメキシコに行ってる時にマカランのメキシコ側の方に国境線に近い所まで行ったんですよ。ここはね、フェンスもウォールも何もない。最近はトランプも、ウォールという言葉にみんなこだわりを持っているようなんで、ウォールじゃなくてフェンスでも何でもいいと。とにかく障壁を作れという風に言ってるんだけどね。

非常に危なかしいというか犯罪の匂いのするような地域ですよね。なんとね、国境警備隊の人たち、そこで働いて、トランプさんも「頑張ってくれよ」と言ったんだけど、民主党の反対で予算が通んないから、この国境警備隊の人たちはなんと無給で働いているって、今。給料出ない。ボランティアさせられちゃって。でも、使命があるからやりますと。

参考記事:【ホワイトハウス:大統領演説★全文翻訳】ドナルド・トランプ大統領による国境の危機における国民への演説

↓詳細は動画で御覧ください。

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