奥山真司の地政学・リアリズム「アメリカ通信」より。The Diplomatの「どんどん嫌われる中国」という記事についてのトークから。
※文字起こしは不正確である可能性があります。
和田憲治 「どんどん嫌われる中国」。
奥山真司 はい。これですね。Diplomatで結構話題になっていたKerry Brownというイギリスの先生ですね。(専攻が)Chinese studyなんで中国専門家の方ですよ。ロンドン大学のキングス・カレッジの中国専門家の方が書いたものなんですが。結論だけさらっと言いますけど、最近の中国の行動を見ていると心配になると。なぜなら中国はすごく嫌われることを平気でバリバリやっているから。
つまり、ルトワックが言うところのチャイナ2.0が明白になってきたから、これヤバイんじゃないの?でも中国は、北京はそういうの全く気にしませんね。これはヤバイんじゃないですかっていう、それだけです。
和田憲治 嫌われることをガンガンやってて、で、大騒ぎしてっていうのを、基本やってますよね。どっかから文句が入ったとしても、それに対して必ず反論してくるじゃない。「すいません」とか「申し訳ない」とかっていうのはまず無いですね。
奥山真司 僕ね、これね、冷静に見てるなって思ったのは、まず中国は大国になったことを認めようとはまず言ってるんですよ。大国ですよ、一応。そうなった時に、でも、台湾、新疆ウイグル自治区、南シナ海、何やってんですかと。話題になってるじゃないですか。で、これに関して色々ちゃちゃが入るんですけど、国際社会の言うことを聞かなくなったですよね。特に南シナ海とかフィリピンに対して有利な判決が出ているにもかかわらずってことですね。で、逆に今イギリスとかヨーロッパの方の政治家達もようやくですよ、ようやく中国モデル、つまり中国のやり方に疑いが出てきたと。
和田憲治 おせーよ。
奥山真司 まぁまぁ、おせーんですけど、ヨーロッパとか欧米の方でもさすがにこれはまずいんじゃないか。特にあの孔子学院とかを巡ってあれだけ報道が出てきたから、やっぱりさすがにリーダーのこの、和田さんが言うところの上の階層の人たち、この人達もやばいということに気がついてきたと。
和田憲治 この人達は、中国がヤバイってまぁまぁ思っていたけども、自分たちのビジネスがうまくいけば・・
奥山真司 ワハハハハ(笑)
和田憲治 先程言った通り、アメリカという軍を使って、国家を使って、アメリカ軍というね、税金で出来たものを使って、日本の思いやり予算とかも入っているものを使って、自分の全世界にある財産を守っていたわけですよ。それが結局今、中国とビジネスが出来るから、アメリカがどんどん蝕まれようとも・・
奥山真司 かまわねぇと。
和田憲治 かまわねぇと。中国とビジネスが出来たら金が入るから。オーストラリアにいる人達もそういう形で、ね?金は無かったんだけど学歴のあるとか、元総理大臣という人達・・
奥山真司 そういう人たちを使ってですよ。
和田憲治 トップじゃないですか。彼らが、この中国という国を認めてあげなきゃ、と言いながら自分の懐にドンドン中国から金を貰っていたと。オーストラリアという国が蝕まれてもいいよということでやっていたわけじゃないですか。
奥山真司 ところがですね、ここの記事の中でやっぱり言われているのがですね、孔子学院の問題もあったんですけど、ロシアの場合もそうなんですけど、介入してくるわけですよね。例えばこういうことです。中国の学生がホワイトハウスの前に行って、大騒ぎしたとしますよね。「トランプ死ねー」みたいなことを言っても逮捕はされません。中国人なのにアメリカに来て政治の意見を表明するのはね、全然問題ない。ところが、我々が例えばですよ、北京とかの・・
和田憲治 天安門!
奥山真司 でもなんでもああいう所で、政治家のいる所、中南海とかああいう所ですか。ああいう所行くじゃないですか。行って、デモとかしようものならたった30分で生きて帰って来れないと。これはおかしいんじゃない?互恵関係、reciprocityとかよく言いますけどね、reciprocity、つまり俺もここでやっていいから、あんたの国でもやっていい。これは国際政治の中でのお互いのその礼儀というか。
和田憲治 法律もそうしてますよね。本来は。
奥山真司 基本はね。
和田憲治 本来は日本でビジネスやっていいから、中国でもいいと。法律も似たような形のものをとるんだけどもそれがないんですよね。
奥山真司 無いんですよ。
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