奥山真司の地政学・リアリズム「アメリカ通信」の米中激突の最中、キッシンジャー訪中!アメリカの本気は習近平に伝わった??から文字起こしです。Josh RoginのPence takes the new U.S. Asia strategy on the roadというワシントン・ポストの記事を元にトークがされているようです。
※文字起こしは不正確である可能性があります。
(前略)
奥山真司 今回のハドソン研究所の時、その時の(マイク・ペンス米副大統領の)発言を我々も紹介しましたけど、ようやくしっかりした訳がどこかで出たみたいですね。
和田憲治 そうですね、日経新聞も10月の26日とかくらいに出るようになって。日経新聞というのはね、中国と貿易したくてしょうがない、経団連のお抱えの新聞紙ですから、「米中衝突」って大嫌いなんですよね。
奥山真司 そうですねー。
和田憲治 株も下がるし。株上がれば売れちゃいますから。そのへんで日経は嫌々ながらも、やっぱり転換しつつあるんだなということで。
奥山真司 経済的にインパクト出てきますからね。
和田憲治 これから不況になりますんで、あの、可能性高いですから。米中CDにもね、言ってますけど、色んな事対策を立てていかなきゃならないと。
奥山真司 今回あのハドソン研究所では、とにかくペンスは中国を批判しまくってましたね。もう始めからずっと。
参考記事:【ペンス副大統領演説:全文翻訳】「中国は米国の民主主義に介入している」:ハドソン研究所にて
奥山真司 それに関して今度、その前にアジアに寄港しますということになって、3大サミットに出席すると。パプアニューギニアでAPEC、タイかどこかでアセアン、あと東アジアサミットと3箇所廻るんですけど、今回のペンスの姿勢っていうのは、あの時に中国を批判したけど、今回中国のこと一言も言ってないですよ。今回来る時にあたって。何を言っているかというと、ポジティブな経済カードを出して、中国のモデルよりもアメリカのモデルの方がいいですよっていう、どちらかというとポジティブなメッセージ。アメリカ売り込み的なツアーですよね、ってこれ(※ワシントン・ポストの記事)やっぱり言ってるんですよ。
和田憲治 それは逆に脅しっぽい感じもしますね。
奥山真司 (笑)。まぁそうですね。
和田憲治 うちは方針を示したよと。
奥山真司 そうですね。示してます、彼自身がね。
和田憲治 で、どっちとるの?と。
奥山真司 うちはいいよって今言ってる。
和田憲治 うちはいいけど、おまえどうすんのという感じじゃないですか。
奥山真司 やらなきゃ意味ないよと。
和田憲治 やらなきゃ意味ないよと。
奥山真司 出てきましたね。今チャンスではあるんですね。アメリカ側にとっては。というのは、マレーシア、あとモルジブ、パキスタン、スリランカここが結構今ひよっているというか、「中国側にこれだけ入られちゃって俺たちまずくない!?」っていうところのゆらぎが今・・。
和田憲治 ゆらぎっていうか、まぁ政権自体も反中だったですよね。どんどん変わってきてますからね。
奥山真司 ただマレーシア、例えばあれでしたっけ、マハティールが96歳とかでしたっけ?93歳とか96歳?
和田憲治 マハティールが出てるってことは、石原慎太郎もう一回いけるなと。
奥山真司 そういう問題ですかね(笑)
和田憲治 石原さんもう一回いけるよと。ちょっともう一回出てよと。
奥山真司 無理だと・・。中国側はなんかそれを見越して、その下のアンワルでしたっけ?あの首相。あっちの方に結構攻勢かけてるって話も出てきました。とにかくその反中姿勢でひっくり返ってるんで、アメリカ売り込みできるんじゃないかと。そういう意味で、この記事、Josh Rogin書いているのは、今アメリカはチャンスだからフォローアップしろよという結論なんですけど、どうなんですかね?
アメリカのやり方見ていると、中国は完全に国家主導でやってくるわけじゃないですか。(アメリカは)民間主導なんですね、どうしても。アメリカって国が前面に出てくるよりは、アメリカの企業さん、企業に融通しやすくして投資しやすくするっていうことで、ビルトアクトというのをこの間作ったらしいんですけど、政府で。そうすると、アメリカ政府が600億ドル、だいたい6兆円~7兆円くらいですか、まで進出のための支援をしますよと。民間を主導してやらせるっていうところがあるんで、そこ、僕逆にちょっと弱いのかなっていうところを感じますよね。
ただ僕がすごく気になっているのがですね、今回別の人に話を聞いて、そうかなと思ったんですけど、キッシンジャーが実は選挙終わった直後くらいですか、北京に行ってるんですよ。パンダハガーの筆頭の人間が。
和田憲治 日本嫌いのね。キッシンジャーが。
奥山真司 習近平と会って話をしてるんですけど、その時にどうやら裏話でいろいろ言われたらしいんですけど、中国側に、やっぱりキッシンジャー、アメリカの状況知ってるわけじゃないですか。そういうサロンとかいろいろ参加して。
和田憲治 おめー、やべーぞと。
奥山真司 そう。で、習近平に、おまえ、アメリカまじで怒ってるらしいから、やばいぞと言ったらしいです。つまり最後通牒を、図らずしも、キッシンジャーが・・
和田憲治 優しく出しに。
奥山真司 おそらくそういう役割を果たしたんじゃないかという風な解釈があって。
和田憲治 ここでやっぱり習近平の耳に正確に入ったでしょうね。今まで習近平の周りってのは、習近平に忠誠を誓う連中だからちゃんと言わないかもしれないですけど、キッシンジャーが行くってことは、やっぱそういう風にしに行ったと・・
奥山真司 それで本当に習近平自身が、その、わかったのかどうかってのはまた別かもしれないですね。それがちょっとねー、難しいんですけど。習近平はどうやら自分を賞賛する情報は全部上がるらしいですね。習近平に。
和田憲治 だから習近平にとって嫌なニュースを持ってったのが、キッシンジャーだから、それはやっぱりちょっときついんじゃないのと。
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