グローバル化とグローバリズムの違い

TSJのグローバル「化」とグローバ「リズム」は違います。その違い、わかりますか?※ここ、期末試験にでますよ。から文字起こしです。

※文字起こしは不正確であることがあります。


(前略)

(山岡鉄秀) 今回、ちょっとお話しておきたいのが、「グローバリゼーション」、要するに「グローバル化」ですね。グローバルになってっちゃう、グローバル化と、それから「グローバリズム」とか「グローバリスト」とか言葉ありますよね。で、何となく全部同じように聞こえる。一般的に今は、トランプ政権を筆頭に「反グローバル」、「保守主義」という言葉が使われたり、グローバルとか自由貿易との逆にね、ちょっと走ってるみたいなアンチグローバル的なセンチメント・雰囲気がありますけども、本来、「グローバル化」と「グローバリズム」とか「グローバリスト」って本当は違うんですよね。

「グローバリゼーション」「グローバル化」というのは、これはイデオロギーと関係なく進んじゃうことなんですよね。

(和田憲治) まさにそうですね。交通が発達してる、飛行機も飛んでる、それからLCCも出てきてるんで、学生でもいろいろ行ける。それからインターネットがある。他の国の情報が簡単に取れるという点とか、いろんな流通システムができたんで、他の国の商品を取り入れて購入するとかね、そういった事もやりやすいので、グローバル化というのは勝手に進んでる。

(山岡鉄秀) テクノロジーの進化と共に進んでっちゃうので、これは反対も何も無くですね、行っちゃうと。特に私が海外にいて強く感じたのは、通信技術の発達の驚くべきスピード。国際回線とかを調達する仕事をしてたことあるんですけど、バンドウィズ、容量がどんどんどんどん大きくなっていく。それが世界中に張り巡らされていく。そうするとこれまでできなかったことがどんどんできるようになっていっちゃう。データの送信が容易になっていく。

(和田憲治) 次は5Gですしね。今4Gですけど、5Gですから。

(山岡鉄秀) だからあれですよね、テレビとこういうようなインターネット番組の違いっていうのもほとんど無くなっちゃうでしょう。

(和田憲治) もう最初、僕がこういう番組を始めた時は、ウェブカメラみたいなやつでカクカクの動画じゃないと通信がもたない。ドワンゴのサーバーももたない。今日なんかドワンゴのサーバーも調子がいいですけど。

(山岡鉄秀) そのうちレゾリューションが、解析度がネットの方がいいなんていう時代が来るわけですよね。技術的に地上波の方が制限があると。それ自体はもう進んでしまうので、それに伴って企業の経営とかもグローバライズされていくという事なんですよね。これはもうどうしようもないですね。

(和田憲治) それは仕方ないことだと思いますね。「グローバル化」という事に関しては。国際化していく、どんどん。ただグローバリズムとかは違うと。

(山岡鉄秀) そうなんですよね。だから今度、グローバル化・グローバリゼーションを極限まで利用して、最大の利益をあげようとする考え方ですよね。

(和田憲治) 世界をくっつけちゃって、その国の事情とかを無視して、その国の産業とかを潰してもいいから押し込んでいくとか、そういうことやるのがグローバリスト。

(山岡鉄秀) 世界を一つのマーケットとみなしたい。だからそこにある、その国特有のものを全部とっぱらって、均質的なマーケットにするというのが自分たちにとって最も効率がいいわけですよ。だからそれを追求する。そうすると例えば、一番安い所からリソースをとる。例えば人件費が安いなら、安い所で生産し、そしてそれを世界中で売って利益を極大化して、その利益はタックスヘイブンに送って税金をほとんど払わない。そういう事をやりまくる。

(和田憲治) いわゆるGAFAと呼ばれるIT企業。フェイスブックだとかアマゾンだとかアップルだとか、そういった企業は基本そういう風にしてますよね。世界中に売って、税金が安い国で、最近は日本でもちょっと納税して、アメリカでもして、一応してますよという風にしてるけども、一番でかい所はやっぱ一番税金が安い所に売上をたてるという形をやってる。売上飛ばせますからね、子会社に対して。

(山岡鉄秀) だからその全体をそういう一つのフィールドとみなして、とことん自分たちの利益を拡大していく。そのためにはその国々とか地方とかの事情はもう関係ない。できるだけそれは捨象していくということなんですよね。

(和田憲治) アマゾンが来て、日本の本屋さんは潰れましたし。圧倒的に潰れましたね。もともとコンビニができた時点で、本屋潰れてたんですよね。ジャンプとか買うところが。駅前の小さい本屋でジャンプを買うという人が、めちゃくちゃ多かったのにそれがコンビニに移っちゃったんで。それが今度、アマゾンに移ってきたと。

(山岡鉄秀) ある程度は、テクノロジーの進化とか業態の変化ということはね、時代と共に当然あるので、例えばスーパーマーケットの出現だって、かつては商店街の脅威になったりしたわけですから、ある程度はそういう変化というのはやむを得ない所もあるんですけれども。とことん世界中を舞台にしてやるとどうなるかというと、結局そういう企業というのはもう多国籍というより無国籍企業になっていくので、アメリカだとか日本だとかのバウンダリーの国境の中で富が全然蓄積しないという事になってしまう。なのでトランプとかがアメリカ・ファースト、Make America Great Againと言って抵抗しようとしてるわけですよね。

↓続きは動画で御覧ください。

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