宮脇睦氏が語る出版不況でのビジネスチャンス

みやわきチャンネルのケント・ギルバート現象が雄弁に語る出版不況。出版社が時代に置いてけぼりになったから文字起こしです。動画の公開日は2018年10月26日です。

※文字起こしは不正確であることがあります。


この「今こそ韓国に謝ろう」などですね、保守系としても大活躍の百田尚樹さん。彼の最新作「日本国紀」がアマゾンの総合一位をもう十一日だか十二日連続で取り続けております。出版は11月12日。まだ出てない本がぶっちぎりの一位。

さらに初刷といって、一番最初に刷る部数が25万部。もうこの時点で大ベストセラーながら、今マスコミはほぼこれに沈黙。もちろん出版される前なんで、本当に売れるのかわかんないよとかね、いろんな理屈つけられますが、発売日当日以降が楽しみです。私の予想としては、画面向かってこちら側(※左)のこんな人達は多分「しー、しー」。いつものように報道しない自由、これを行使されるのではないかなと思います。

この番組では繰り返し、今、保守系、保守派と言われる人たちが注目を集め、その本が売れている理由をトレンドの変化だと指摘してきました。右傾化してるなってこっちの人(※左の人)は言うんですが、もともとこの辺(左側)にあったもの、それがだんだんこう(真ん中へ)動いてきているような。つまりは日本の正常化が今起こっているということです。

(略)

反日の構造

西村幸祐先生のご著書が、この「反日の構造」、これ2004年に出版されて、私2005年くらいに手にしたんですが、この本によって私はマスコミの構造というものを体系的に理解しました。それ以前から、仕事を通じて、さらにネットを通じて、「マスコミっておかしいよね」ってことは気づいてはいたのですが、私も善良なる日本人でありまして、漠然とながら日本人は日本人の事好きなんだろうなっていう前提で考えていた。そうするとマスコミの立ち居振る舞いが、今ひとつ理解できなかった。ところがですね、西村先生のこの本読むと、メディアの中にこういう図式があるということがわかった。

いわゆる1次方程式におけるxのね、この謎が解けたようなもので、あ、メディアってやっぱりこれ(※反日)なんだなって、こういう人たちがいるんだなということがわかった瞬間、「謎は解けた!」って感じでした。

(略)

今、保守系の本が売れている。これはトレンドの変化だと指摘しました。それを裏付けるような記事がニューズウィークに載っていました。「ケント・ギルバート現象」。

記事はというと、昨年出版されたこちらの本。「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」。これがなんとここ(本の帯)に20万部ってあるんですけど、51万部売れたそうです。このニューズウィークの記事は、ケント・ギルバートさんのこの本を中心に、今、出版業界で何が起こっているか、なぜケント・ギルバートさんの本が売れるのか、こういったものを解き明かしております。実際週刊誌記事なんで、全般的に批判的ではあります。報道というものは、全ての対象にたいして「批判の刃というものを持たねばならない」ので、必然的に批判調になるのは致し方がない。

いや、むしろケント・ギルバートさん最高とかやってる方がちょっとアレです。やっぱりね、ちょっとおかしなところもあります。で、むしろそのおかしい所が、保守系が今トレンドになってるという事をむしろ紹介しており、さらには出版業界が今見放されているという理由も見えてきました。

この本(「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」)が出版された2017年の総合六位だそうです。さらにケントさんは2018年に入ってから、既に12冊も出してる。出版業界は巷間言われているようにキビシイんで、売れない著者に声がかかることはありません。最低限何万部売れるだろうなとか何千部売れるだろうなという見込みの立つ著者しか、今、本が出せない状況になっています。まぁ余談ながら出版社頼らなくても、今、kindleの方でね、自費出版できるんでそちらを使えばいいんじゃないかなという気もして、今、私1冊kindleの方で出す準備をしております。

こんな感じで記事は始まり(見出しに「出版界を席巻するケント・ギルバート現象」とある)、ざっくりと趣旨を述べれば、つまりマーケティング戦略によってケントさんの本は量産され、そしてその結果が伴っているということです。この本を仕掛けた編集者は、新橋だかどこかの飲み屋でサラリーマンが中国とか韓国のね、愚痴をこぼしていた。「うん、ここに商機があるぞ」とひらめいて、ケントさんにこの話を持ちかけたとのことです。

なぜケントさんに持ちかけたかというと、日本人は白人になにか言われると「ああ、そうですか」と聞いてしまう習性があるとか。それってね、個人差の問題だとは思うんですよ。ケントさん自身もこうしたネタについては、石平先生とかも出されてるんで、どうかなぁとは思ったらしいんですが、正しいことをね、正しく言うと。それはそれでいいんじゃないかなーという感じで出されたそうです。

ケントさんご自身もこのように「僕は中道よりも少し右」と。100で捉えた時に僕は47くらいでちょっとだけ右だと説明しております。この見解も、この番組で私が繰り返し指摘していることに重なります。ここらへんに今、日本のマーケットがあると。以前はここらへん(左側)だった。それがずーっと正常化して、今、真ん中の所で、やや左の人もいれば、やや右の人もいてマーケットがここ(真ん中)に移っている。

ところが出版業界はいまだにここらへん(左側)とか、ここらへん(ものすごく左側)に居るんで、で、ここらへん(すごく左側)に居る人達の声が大きいんで、ここ(真ん中)に居るお客様に相手にされなくなっちゃっていると私は見ています。

というのも、「ギルバートの読者は誰か」(※ニューズウィーク記事の見出し)。蔦屋のデータを元にケントさんの読者層はどこにいるのかと、筆者の興味もギルバートさんの読者がどこにいるのか、そこにしか興味ないよーんと言っておきながら、この本(「儒教に支配・・」)の大ヒットに関しては、出版者や著者の姿勢というものの問題が問われていて、さらに日本国に深刻な亀裂が走っているのではないかという文章のまとめです。

つまり、ケントさんの読者層はどこにいるんだ、そこにしか興味ないよと言いながら、書き手がこの本を問題だという前提で書いている。ここも出版業界がこちら側(左側)にいて、真ん中の読者を置き去りにしている傍証の一つです。

高口康太さんというジャーナリストの方が書かれた記事で、この本を買われた読者が他にどんな本を買っているか、さらにこの本と同じくらい売れた「未来の年表」という本、その本を買った人が、また同じく、他にどんな本を買っているかというデータを比較して、その傾向を読み解こうとします。

高口さんは、保守派の人は保守派の本を買う。つまりケントさんの本を買う方は、石平さんの本を買って、百田尚樹さんの本を買う傾向がある。ある?あるのかな~?

一覧表を見て、明らかに保守派っていうのは、ケントさんと百田尚樹さんしか無いんですよ。すると当代の人気者の本を買ってるだけじゃね?という仮説も立つ。一方で、「未来の年表」を買ってる方というのは、「漫画 君たちはどう生きるのか」とか「死ぬほど読書」とか「頭に来てもアホとは戦うな!」など、私はこの一覧から「未来の年表」を買っている層というのは、雑食的に今なんとなく売れている本というものを手にしているのではないか?そう見ました。

↓続きは動画で御覧ください。

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