奥山真司の地政学・リアリズム「アメリカ通信」のNYタイムズ「アメリカよ!挙国一致体制で中国に当たれ!」から文字起こしです。
※文字起こしは不正確であることがあります。
(和田憲治) 「アメリカよ!挙国一致体制で中国に当たれ!」
(奥山真司) NYタイムズ。
(和田憲治) 心強い。
(奥山真司) 来ましたよ。AEIといえば、一番タカ派というかですね、アメリカでは保守の研究所なんですけど、(略)そこの研究員の二人の、特にアジア方面を専門にする二人が、単純に言えばですよ、挙国一致体制で中国に対抗せよという意見記事を出しました、NYタイムズに。びっくりしました。
(和田憲治) 心強い。
(奥山真司) 単純に彼らが言いたいのは、中国はライバルであることが確定したんだから、ライバルとして扱いましょうと。で、反応の仕方が手ぬるいぞと言ってるんですよ。(略)なぜなら、中国側は完全にいわゆる軍民統合って言うんですかね、技術の高いものとかも軍と企業の間の垣根がないみたいなこと言ってるわけじゃないですか、向こうで。英語でいうとCivil-Military Fusionって言って、民間と軍の間の統合するっていう考え方を英語では、Civil-Military Fusionって言うんですけど、これやっぱり非常に警戒しています。
で、彼らが何言っているかというと、アメリカ人って、これは特に保守系の人たちなんで、保守系の人たち、すごく重要なのは自由市場じゃないですか。フリーマーケット。アメリカは建前上は、保守系の人たち全員そうなんですけど、中国はフリーマーケットを阻害しているから駄目だっていう話じゃないですか。
なんですけど、この人達は勿論、保守側の言うフリーマーケットは大事だと思うんだけど、それから我々は一歩先に行かなきゃいけないって言ってるんですよ。じゃあその一歩先に行くための手段は何かというと、単純に言えば介入せよということ。で、介入して何をするか?それはつまり、中国に関することは、フリーマーケットメカニズムには任せられないと。
(和田憲治) まぁ、そうですね。元々アメリカはフリーにしてたところに、中国がバンバン物を売ってきたと。で、じゃあ中国に投資しようとしたら、投資比率を制限されたりとか、中国の会社の株を買うこともできない。で、アメリカの株はどんどん中国に買われてしまうと。そういう状況ですので、片務的というかね、中国は自分のところはガードしながらやってるから、自由市場を開く時には中国に関しては自由じゃいけないと。
(奥山真司) そうなんですよ。そこに至ったということですね。なので彼らははっきり書いてるんですけど、中国に関するものは全て政府が介入しなきゃいけないって、言い切ってるんですよ。
(和田憲治) 素晴らしい。いや、これは日本もしなきゃいけないですよ。
(奥山真司) できるんですかね?
(和田憲治) それはやっぱり政治家が肚をくくれるかどうかですよ。これは敵なんだと。
(奥山真司) 今の状況じゃあできないと思うのが残念なんですけど、これすごい、もっと過激な事言ってます。知財を盗んだ会社があるじゃないですか。アメリカの中で。例えばシスコシステムズから盗んだファーウェイ。色々あるわけじゃないですか。そうすると、例えばファーウェイみたいな会社は、アメリカだけでなくEU市場や日本の市場でも禁止にしようと。
(和田憲治) そうです。
(奥山真司) だからアメリカ国内でファーウェイ排除、だけじゃなくて同盟国の中でも、特に一番でかいのが日本とヨーロッパなんで、そこでも禁止するように我々アメリカは働きかけるべきじゃないかと。
(和田憲治) 素晴らしい!
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