和田憲治氏が語る「渡部昇一.com」作成秘話

TSJの動画渡部昇一先生に手紙を出したら100%返事が来る|追悼 渡部昇一 先生から文字起こしです。2017年6月の動画です。

※文字起こしは不正確である可能性があります。


和田憲治 そもそも僕がですね、渡部先生のファンになったのはですね。

アサノ氏 きっかけですか、それをいきますか。今日は山ほど、渡部先生について語りたいと。で和田さんがこれをこのタイミングで、ぜひ動画残しておきたいということで・・

和田憲治 僕の気持ちというわけじゃないんだけどね。(略)渡部先生がお亡くなりになって、例えばそれについて奥山さんの番組(※奥山真司の地政学・リアリズム「アメリカ通信」)でやるかといったら、そうでもないだろうなっていうのを思ってたし、KAZUYA君の番組でやるかっても、KAZUYAさんも世代じゃないなと。でも僕としてはKAZUYAさん世代とかにまで渡部先生のことは引き継ぎたいなという風に思ったので、なので、何らか、すごい人だったんだよというのをできるだけ伝えられたらいいなというところですね。

アサノ氏 そもそもそこまで渡部先生に傾倒したきっかけ?

和田憲治 きっかけはですね、今こういう月刊誌でね、月刊HANADAとか正論とかありますけども、「諸君!」っていう雑誌があって、文藝春秋が出してた「諸君!」っていう雑誌があって、その「諸君!」によく渡部先生が書いてたんですけど、「諸君!」をうちに親父がよく読んでてだいたいずっと毎月あったんで、家にずっと、実家にあったんですよ。中学くらいとか・・

アサノ氏 すごいさかのぼりますね。

和田憲治 中学くらいとか暇だから、夜やることないじゃん、田舎の中学生とか。早く寝れるわけでもないしみたいな。そしたら家にあるから、それで家にある本を読んだりとかしてたら、何だ、渡部昇一って人、朝日新聞と喧嘩してるとか、まぁ後から知ったんだけど、その時の「諸君!」の編集者が堤(堯)さんだったっていう。花田(紀凱)さんの先輩で、この月刊HANADAにもずっと寄稿してる蒟蒻問答とか書いてる堤さんが、「諸君!」をやってたのは、これまぁ十年くらい前に知ったことですけどね。それを僕が読んで・・

アサノ氏 少年和田が読んでいたわけですね。中学生ですからね。

和田憲治 そうそう、中学生とかで。面白そうなやつだけ、わかるやつだけ読んでたというところですね。で、読んでいても感銘を受けるし、論戦を、その後も大学時代とかまで、論戦、渡部先生ずっと常にやっていたんだけども、とにかく論戦で負けないと。

アサノ氏 その頃は誰とどんな論戦してたんですか?記憶があれば。

和田憲治 負けたことがないってのは朝日新聞には、例のその公開質問状ってのを出して、朝日新聞が答えられないみたいな。あとまぁその、教科書問題ですよね、それからロッキード裁判。田中角栄のロッキード問題については、田中角栄が今回の裁判については、検察側が間違ってるっていう、その手続でね。実際あれ、渡部先生の言う通りで、検察が最高裁の判決を出せなかったね。出せないから、田中角栄死ぬのを待ってたんだよね。メンツがあるから。だから立花隆と(論争を)やってた。それもそうだし、英語教育大論争というのもやってて、「文法教育は駄目なんだ」っていう話があったのに対抗して、文法ができる方が上だっていう、そういう戦いも。

アサノ氏 渡部先生の立場としてはね。

和田憲治 渡部先生の立場は当然、文法ができりゃいいんだよって。そんな喋り、会話とか、向こうに行ってからやればいいんだよと。日本に居て、日本人同士で、「ハロー」とか「マイネームイズなんとか」とかやって、(英語力が)付くわけないじゃんっていう。向こうに行ってやればいいんだよと。っていうことで、ただ、向こうに行ってからでも、文法は出来ないんだよって。ちゃんとやってないと。だからこっちでちゃんとやってればいい。だから渡部先生のお弟子さんは、全部向こうで相当出世してるから自信もって言えるとこなんじゃないですかね。だから今だって英文章を書いたりできないと相手にされない、読んでね。ちゃんと文章読めて、文章がちゃんと書けない人間は、やっぱり英会話だけできる人間というのは、下に見られちゃう。最終的に頭がいいかってのは、ちゃんと文字書けるかどうかってところ・・

アサノ氏 オーラルから入るなみたいなことですかね。

和田憲治 そうそうそう。そっちに集中しても、それは浅い会話しかできないよって。という風な話。で、論争があったりとか、ハイエク論争とかっていうのもやってたし。いろいろですね。

アサノ氏 言論戦で負けたことがないと。

和田憲治 ほぼ負けてないと思いますね。評価はどっちも書かなくなって終わったとかいうのもあるけれども、編集者が最後止めたとか。

アサノ氏 あと、向こうが逃げちゃうとかね。

和田憲治 そうそうそう。あと女系・男系論争。小林よしのりとやって。小林よしのりのバックは多分高森(明勅?)さん。あと田中卓とか女系3Tが付いたと思うんですよ。だからその辺がついたけれども全然渡部先生が勝って終わったっていう。

アサノ氏 まぁ、だから公に判定されてないけど、読者に委ねられるわけじゃないですか。どっちが勝ちだなーみたいな。そういう中で、自分の中で渡部先生が全部勝ってるなーみたいな。

和田憲治 そうですね、はい。なので、まぁ、感銘を受けるし、正しいんだから、哲学的でも歴史観でも自分の人生で間違わないようにするには、渡部先生の本を全部読めばいいやと。いう風に思ったんで一応全部・・

アサノ氏 それもう中学くらいに思ったんですか?

和田憲治 それはでもね、大学くらいの時からもう出てる本は全部読むようにって感じになってきましたね。

アサノ氏 であれば、思い入れもやっぱりありますよね?

和田憲治 そうそうそうそう。だから社会人になった頃は、渡部先生がやたら量産する時で、月に2,3冊出すような時とかもあって、読み終わってないのに次の本が出るっていうくらいバンバンバンバン出る時期で、なかなか困りましたね。読んでいくのが。っていう時代もありました。だから逆にいうと、渡部先生読んでれば、結構他の政治家が、テレビで、まぁ麻生さんが喋った時に「こいつ間違ってるよ」とか、加藤紘一が出て喋って「あ、こいつ間違ってるな」とか、渡部先生だったらこう言うだろうなっていうのが、まぁまぁわかるようにもなったし、言論人だってすごい変な人がなんだかんだ言って「あ、こいつ間違ってるな」と。なぜかっていったら、渡部先生がこう言うだろうなっていうのがあるから、まぁ一応、そういう意味では軸が出来て、非常によかったなという風には思いますね。それで、いろいろやっていく中で、インターネットが始まって、インターネットって最初左翼が強くて、今はネトウヨっていうくらい保守論壇が多いんだけど、当時渡部先生の検索をしたら、結構悪口がいっぱい。

アサノ氏 当時ってどれくらいですか?

和田憲治 95年、96年。

アサノ氏 もうホント、インターネット出始めの時?

和田憲治 そうそうそう。インターネット出始めくらい。の時とかも、ヒットラーだとか、色々そういうような書き込みあったんですね。ちょっとこれやだなと思って、渡部昇一.comっていうサイトを作ろうと思って、渡部先生すごいのは、手紙を書くとね、返事が来るんですよ。

アサノ氏 じゃ、最初は手紙を書いたんですね。

和田憲治 100%来るんですよ。

アサノ氏 早いですか?レスポンス。

和田憲治 レスポンスは早い。旅行に行ってたらアレだけど、来る。それで、ちょっと大ファンでこうでこうでって書いて、先生の悪口がネットは多いと。僕はホームページ作りたいんだと。

アサノ氏 我慢できないと。

和田憲治 ホームページ作りますと。どうでしょうか?って言ったら・・

アサノ氏 サイバー空間でも戦っていかなきゃ駄目ですと。

和田憲治 そしたら「応援します」と。「ありがとうございます」と。「協力します」。

アサノ氏 それいつぐらいのことですか?

和田憲治 2000年越えてたかな。でも2000ぐらいかな。渡部昇一.comのドメイン取ったタイミングだから。2004年か。2004年だ。それぐらいで作ったって感じですね。

アサノ氏 最初から返事来たんですね。

和田憲治 すぐ来た。その前にも手紙書いたことあって、サイト作る前にも手紙送ったり・・。多分ね、渡部先生に手紙出して返事が来てない人いないと思う。

アサノ氏 あ、そうなんですね。

和田憲治 そういう人。

アサノ氏 じゃあ別に「俺の本当の気持ちが通じたんだ」とか・・

和田憲治 違う、違う。多分、誰に対しても。誰に対しても返事をする人なんですよ。そういう習慣の持ち主というか。それはね、渡部先生が昔ファンだった慶応大学の小泉信三先生かなにかに手紙を書いた。そしたら返ってきたんだって。それで感動して自分もそういう風にしようって思ってると。

アサノ氏 そうなんですね。

和田憲治 あと誰だっけな?外国にも手紙書いてたんだよね。それも返ってきて、という風に言ってたよ。結構大物だったんだよ。カーネギーとかそういうくらいの大物だった。誰だったか忘れた(笑)*。だから、すごい人でも手紙返事来るんだなってのはすごい思いましたね。かといって、僕なんかメールすげー来ても全然返事しない(笑)

*渡部昇一「青春の読書」420頁にカーネギーに手紙を出したら返事が来たと書いてある。

アサノ氏 見習ったほうがいいかもしれないですね、和田さんも。

和田憲治 メール時代は結構大変でしょ。そんなの。一々フェイスブックとかもさ、全部やってたらちょっと手に負えないでしょ。紙のハードルは高いでしょ。紙のハードルは高いからね。言われると思ったんで、先に、このまま行ったら俺やられるなと思ったから(笑)。先に言っておいたっていう。

アサノ氏 「和田にメールしたけど返ってこないよ」みたいな人いっぱいいるんじゃないですかね。

↓続きは動画でご覧ください。

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